the end of an era

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2019-01-01から1年間の記事一覧

『天気の子』にトゥルーエンドはあるのか(ネタバレあり)

しばらく前、『天気の子』を見に行ってきた。僕が映画館を出た直後の感想は、まゆりエンドなのかな、という気持ちだった。ただ、正確に考えてみると、ゲーム『Steins;Gate』とは、状況設定が違うことを確認しておきたい。たしかに、β世界線(特にまゆりエン…

長濱ねる 卒業イベント『ありがとうをめいっぱい伝える日』~アイドル人生の「意味」~

昨日、2019年7月30日、最後の"アイドル"長濱ねるを見るために、幕張メッセに行ってきた。今も、その余韻が残っているので涙もろくなっているくらいではあるが、筆者なりに、思っていることを書き記しておきたい。 ステージ構成、無料開放されていたホールの…

「太陽は何度でも」という一度きりの「芸術」

タモリがメディアの表舞台からフェードアウトしていくこの時代、芸は文脈に支配されている。たとえば、指原莉乃が2013年頃、一時期多用していたものとして、「好きな男性のタイプは?」と聞かれた際の返答として、「秘密を守る人」という一笑いの取り方があ…

欅坂46 3rdアニラ武道館公演 (2日目) の感想

武道館で行われるライブを見るのに、筆者はなぜだか大阪に向かっていた。推しの最後となるかもしれないライブを見るためには、仕方ない話ではあるのだが。 端的に感想を述べると、濃い100分だったし、一瞬映る推しの表情を見るとペンライトを振るのを忘れる…

アイドルはなぜ「物語」を失うのか?あるいは、劇場版『ラブライブ』はなぜ失敗作と評されざるを得なかったのか。

タイトルがオマージュなのだが、これにタイトルだけで気づいた人はいるのだろうか。 4年ほど前、『ラブライブ!The School Idol Movie』(以下、劇場版)の公開後、この映画に対する批評記事が話題になった。おりあそ、という方の「アイドルはなぜ魅力的なの…

「ガラス」を「割る」行為に見る音楽と社会

タイトルの時点で終着点が見えている気がするが、こんな話もしてみたい。 日本のポップやロックにおいて、「ガラス」を「割る」という歌詞には、明らかな原点がある。それはもちろん、尾崎豊の『卒業』(1985)だ。(『卒業』の歌詞は「窓ガラス壊して」である…

僕はアイドルが嫌いだ

自己紹介がてら、タイトルについて語ってみたい。 前回のブログでアイドルの卒業について触れておきながら、そして、これからもアイドルに関する記事を書く気がしているが、筆者はアイドルが嫌いだ。正確には、アイドルを見ている瞬間に、多幸感と苦しさが混…

指原莉乃の卒業とテレビ史の「時代」の変化

2019年4月28日、HKT48の指原莉乃の卒業コンサートが行われた。その卒業のアイドル史的意味を語るのは別の機会にすることにして、それとは別に、実感したことがあるので、語っておきたい。 指原莉乃のアイドルとしての最後は、たぶん大方の予想通りであろう。…

「時代の終わり」に

「時代の終わり」、平成生まれの筆者は、そういうものを実感したことがほとんどない。でも、なぜだか平成が終わる今、文章を書き残したいという欲がある。 それは、平成史を扱うテレビが多いせいかもしれないし、本当に今この瞬間に何かの「時代の終わり」が…